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2010年10月4日月曜日

地域の役割と領分

また領分と言う言葉を使ってしまいました
使い勝手がいいですよね

さて、この話題は鹿嶋市HP「みんなの広場」にあった、住民体育祭についての書き込み(タイトル「年寄りだけで何とか・・・」)から、思うところあって取り上げました

体育祭に限らず、地区の行事への参加、若い人たちは消極的ですよね
かくいう私も、一応まだ30歳前なんですが

少し分析してみました

まず、若い人たちは地域コミュニティの役割を知りません
しかしイベントへの「参加義務」や地域によってはなんらかの「仕事」があって、とかくめんどう

まるで自分のメリットにならないのに、デメリット(義務・役割)ばかりが降りかかる
これではそっぽを向かれてもしかたないですよね


まぁ、体育祭に参加したってメリットなんてないんですけど

こう言うと「お前はどっち支持なんだ」と言われそうですが
メリットを感じないのにとにかく「出ろ出ろ(参加しろ)」と言われるのはシャクだと思ったんで、まずは若い人たちに同情しました

欲を言えば、若い人には「とりあえず参加して自分でメリットを見つけるもんなんだ」ってことに気づいてもらいたいところですが、全日本的に「めんどうなことは役所まかせ」「警察まかせ」の風潮があるので若人だけ責める気にもなれないわけです

で、問題なのは「出ろ」しか言わなかった人なんじゃないかなって思ったんです

地域コミュニティに協力することに魅力を感じられないのは、個人的にはそれを教えてくれる人がいないから分からない、だから誰かがめんどうだと言ったらそれだけが際立ってしまう

以前はひとつの家にじーさまから孫さままで住んでいて、地域コミュニティに参加することの意義が分からなければ教えてもらえたし、じーさまがいなくても近くに住んでる人から情報が入ってきました

今は「家族」も「お隣」も非常に狭くなっていて、誰かが言っていましたが「日本全体が今、とても『内向き』になっている」状態です

だから外のことに目を向けられず、地域コミュニティに参加することが億劫になってしまう

体育祭、それ自体に参加するメリットはないんですけど(せいぜい運動ができる、くらい?)いろいろな地区の行事に出ることによってまわりに顔を覚えられる

親しい知人が増える

そうすると、今この国が抱えている問題――私たちが日ごろから国に要求しているニーズに、地域が応えてくれるようになります
保育所が足りないこと
老人ホームが足りないこと
障害者施設が足りないこと
就職先が足りないこと
お金が足りないこと

全ての解決を国に求めていませんか?
地域コミュニティがしっかりしてくれば、なんでこれくらいのことが社会問題化していたのかと思えるようになるのではないでしょうか

「それじゃ何のために国に税金を納めているのか」

そう思う人もいるかもしれませんが、それは違います
今も昔も税金は納めていました

地域が解決できることを国に丸投げするから、社会保障費が毎年1兆円ずつ上昇、なんて事態に陥るのです


つまらない体育祭、けっこうじゃないですか
実際、好きに生きていてもつまらないことだらけですよ

内向きに生活していて体育祭に目も向けずにいたら、楽しいかどうかなんて分かりっこないです
それより経験のないことにどんどん参加してみてはどうでしょう

変な宗教に引っかかったりしなければ、たいてい良い経験になるもんですって
経験者がそう言ってるんだから絶対ですって

まぁやっぱり体育祭は、言うほどおもしろくないんですけど

新しい世界がひらける、なんて陳腐な言葉ですけれど、そんな言葉すら私は「故(ふる)きを温(たず)ね、新らしきを知る」ような毎日を生きています


おもしろき こともなき世に おもしろく
-高杉晋作の辞世の句と言われている言葉-


2010.8.2

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