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2010年10月4日月曜日

[2010.7.11参院選について]

2010年7月11日
民主党政権に最初の審判が下されました

良くも悪くも民主党は一度立ち止まるための得がたい機会にあると思います
現時点で確定していることを少し整理してみたいと思います

まず、①民主党が参院選で掲げたマニフェスト、それだけでなく先の総選挙で掲げたマニフェストについても、大幅な見直しまたは保留が確定的になりました

民主党は独自色の強いマニフェストでしたが、それにも増して野党のマニフェストへの批判は尋常ではありませんでしたから、これらのマニフェストの実行は難しいでしょう

野党と一致する文章は、せいぜい「公務員人件費の二割削減」がみんなの党の論調とだけ
それだってみんなの党は「国家公務員・地方公務員」両方の人件費削減を提案していますが、どうなることやら...

②政界再編に近い改革が必要になる
現状のままでは国政、それもおもに国会が停滞するので、それを打破するための、姑息ではない常套の手段が必要になります
(ところで「姑息=その場しのぎ」ですので)

政界再編ほど大掛かりではありませんが、国民新党との連立解消を視野に入れた、野党いずれかとの協力(部分連合と呼ぶらしい)などで急場をしのぐこともあるでしょうが、どのみち政権を手ばなすつもりがないなら、遠くないうちに今後の道筋を立てておく必要があります

鹿嶋市のHP「みんなの広場」の「洞察2」で触れましたが、国会を運営していく上で今まで以上に国会対策委員長の動向が重要になっていきます

民主党は虚々実々の狡猾な駆け引きというものが、今のところできていません
与党になってからは強行採決の大安売りや審議拒否(テレビ討論拒否も)など、稚拙で批判されやすい政治でした

小沢一郎氏のグループの息がかかった樽床氏(衆議院国会対策委員長)がどのような方法で野党に与するのか、非常に興味があります

まさか国会対策費でやりすごそうなんて、野党が受け入れるはずはないですからね
(国会対策費については説明しません><)

今日の日経新聞では野党からの「一本釣り」(自民党を中心とした野党からの引き抜き)が見込まれる旨、書いてありました

本当にそんなことがあるのやら
あれほど口を極めて与党を攻撃していた人が、そんな簡単に「昨日の敵が今日の友」になってしまったら、なにを信じていいのか分からなくなりますね

③党としての定見を作る
信じられないことですが、民主党には党の綱領(=決まりごと)がありません

党としてどのように国を導き、豊かにするか
将来の日本が世界でどのようにあるべきか、基本的な「国家観」がないのです

それがなければ経済戦略も立てられないのですから
どれだけ重要なことか、少しは伝わったでしょうか

現在の民主党の成立が「反自民の集まり」という性格があることも事実ですから、それも理解はできます

しかし、納得はできません



経済オンチと言われた菅氏が「自民党の言う10%をひとつの目安」に消費税論議を持ち出して参院選を戦ったのは慄然とするような事実ですが(私は選挙後の政界再編をにらんだものだと思っていましたが)、少なくともそのときの世論調査では増税を40%以上支持していたのですから議論スタートのタイミングとしては申し分ないものでした

しかし消費税を10%に上げることだけ先に話して、では何に使うのかひとつも言及がない――これも隠しようのない政権の欠損です

強い経済 強い財政 強い社会保障
これらは三すくみの関係であって、決して互助関係(今風に言うと互恵関係か?)にはないでしょう

社会保障に国費をどのくらいどのように投入し、他の二つに好影響を与えるのか
最低限そこまで説明してこそ約束になりうるでしょう

「あなたからこれまでの倍の税金を取ります
 使い方はこれから決めます
 だから今はとりあえずこの白紙の契約書にサインしてください」

みなさんはハンコ押しますか?
不思議なことに、国民の相当数がハンコを押しているんですよね

民主党が念願かなってようやく果たした政権交代ですが、さらなる政治不信を招いている
「誰がやっても同じ」と言い続けてきた私たちは、そろそろ本腰を上げて政治に参与する必要があるのではないでしょうか


そんなことを考えながらさっきは筋トレをしていました
運動すると脳が酸素を消費して考えがまとまる気がします


2010.7.12

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