ページ

2010年10月6日水曜日

怒ること、しかることの違いが分からない大人へ


当方アラサーってやつです。
アラウンド・サーティ、つまり三十才前後ってことです。
仕事をしていてこの年ですと、しかるほう、しかられるほうと両方の立場でもあるわけです。それで要望と言いますか、しかられていて「あまり効果的なしかりかたではないな……」とか、「この人は何を言っているんだ?」と思うことがとみに多いので記事にしました。
要するに、しかりかたが『なっちゃいない』大人が多数散見されるのです。
もちろん、しかってる人に「あんたしかるの下手だな」なんて言えないわけですから、反感ばかりがつのります。これは何も、仕事中にだけ言えることではないと感じたので、せっかくだからまとめてみたわけです。
さて、では何を持って「良いしかりかた」「悪いしかりかた」なのか。
そんなの一言で表せないから困ったものです。
まずは具体例を例示していこうと思います。

  • 声が大きい
威圧的です。悪意の有無は関係ありません。
それと、見てて小沢一郎の恫喝会見と同じでみっともないです。
  • とにかく長い
これはおじさんおばさんの年代に多いですね。 話しているうちに最初に自分で言ったことも忘れるらしく、どれだけまじめに聞いていても同じことを2,3回言います。また、言われているほうも何の話だったのか、どこを指摘されているのか見えづらくなり、けっきょく解決しないことがあります。
しかも話しているうち、いつの間にか別の話題まで持ち出してきて、あまつさえそっちについて話しているうちにまた別の話にまで及び始め、あーだこーだと注文をつけ始める。ひとつ怒られると二つ三つと言うものですから、これはしかられてる者の士気も著しく損耗させます。
  • 説明する機会を与えない
何か理由があったのにそれを聞こうともしない態度は最低です。十分に釈明の余地を与え、しかも話の腰を折らずに最後まで聞いてあげましょう。そもそも全体を把握しないと適切なアドバイスをすることはできず、見当違いな注文ばかりになってしまいます。
  • 「前にも同じこと言ったでしょ」は禁句
以上3つは、特に小さな子どもを抱える若いお母さんに多いように見受けられます。
「前にも同じことを言った」のに解決していないのは、それは前述のいずれかをクリアしておらず、相手が納得していない可能性が高いです。また、「あんたも人の話を聞かないだろ」とか思われたらやっぱり不満ばかりになってしまうどころか、本当に人の話を聞かない人物だった場合にはそれを棚に上げているわけですから信用を失います。
特に小さな子どもは「言った」ことをいくつも覚えられません。また小さくなくても、言われるまで忘れている人も多いでしょう。一度「言った」ことを覚えるまで多少は根気がいるのは、どなたもたいていは胸に手をあてれば思い当たるはずです。

さて、ここまで書いていくとだんだん「効果的なしかりかた」についても、それぞれで見つけられたかたもいるのではないでしょうか。ここでは私なりの回答を示しますが、みなさんがそれに凝り固まることなく、自分なりの模範解答をいつまでも模索し続けることが一番重要なんじゃないかなと感じます。
総括すると、
  1. 何について指導しているのか(しかっているのか)、明確にすること。
  2. 相手に十分な説明(言い訳でも)の機会を与えること。
  3. 説明(言い訳)を途中でさえぎらないこと。
  4. 相手が言い終えても自分はすぐに話し始めず、続きがないことを確認すること。
  5. 一方的な通告にしないこと。
になると思います。
私なりの「しかりかたのルール」ですが、ひとつ共通点としていえるのは、相手のために「しかっている」または「諭している」のではなく、自分の感情のままに「怒って」しまっていると思うような効果が得られないと言うことです。これでは何のためにエネルギーを消耗しているのか分からなくなってしまいます。

日本の人口は純減に転じました。これから人口が減少していくに従い、職場の人間は減り、家庭もかつてと違って親と同居しなくなり、「しかりかたのお手本」はどんどん少なくなっていきます。また、近年から「ゆとり世代」が社会へ進出して「社会人」そして「親」になっていきます。だからこそ今、しかりかたはとても重要な日本のテーマになっていくものと確信しています。
だからと言って「効果的なしかりかた」をしていない人がいたら逆指導しろと言っているのではなく、これらの論考を踏まえて冷静に対処していくことが、もっとも賢いやりかたになるのかなと感じています。

0 件のコメント:

コメントを投稿