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2010年11月4日木曜日

「バラク・オバマ民主党の大敗」と「菅直人民主党の大敗」


しばらく更新が滞ってしまった...読んでくださっている方には申し訳ありません。
言い訳ですが、なんだか分からないけど忙しくて(笑)

さてさて、本日の話題は遠くアメリカで起こった「民主党の大敗」と言う“事件”です。事業仕分けを期待していた人がいたら本当に申し訳ないですが、あまり興味がないので^^

今回のアメリカ中間選挙の結果が、日本での2010参院選の結果と良く似ているのに対し、その経過は決して似ていない――そう思っているのですが、みなさんはどのように感じられたでしょう。

確かに似ている点もありますけどね。順を追って見てみましょう。

ところでアメリカの先の大統領選の時点では『国民皆保険制度の導入』などの主要な政策・方針が、有権者の興味の対象ではなかったように見受けられます。オバマ民主党不支持の理由は、1に「アメリカ経済の復調が見えない」こと、そして2に「国民皆保険制度そのものの是非」だったように記憶しています。オバマ民主党は初めからこれらの方針を掲げて選挙戦を戦いましたが、選挙から1年以上経って国民皆保険制度が批判の槍玉に上がったときには違和感を覚えました。

だったら初めっから「国民皆保険制度はイヤ」って言わんかい、と。

では日本を引き合いに見てみます。日本は数年前からマニフェストが選挙戦の目玉として取り入れられました。ですが、それを戦わせることで政治をブラッシュアップする当初の「マニフェスト選択選挙」の理念とは裏腹に、日本国民はあまりマニフェストに興味がありませんでした。言うなれば国民が民主党のマニフェストに賛同して票を入れたのではないと言うことです。その証拠に、マニフェストの修正もやぶさかではないと発言した新総理の菅氏にも批判があまり集まりませんでした。

確かにこのあたりは似ているような気がします。しかしここで指摘しなければならない大きな相違点があります。それはアメリカの共和党が盛り返した要因には、揺り戻しだけではなく「ティーパーティ」と言う大きな国民的運動があったことです。国政に関与すること、意見すること、議論することに、アメリカはためらいがない。

と言っても、これは逆に日本が政治について会合や議論を持つことに閉鎖的であることのほうが異常なのですが。

ともあれ、アメリカがまがりなりにも積極的に民主党を選択し、そして今回は逆に共和党を支持したわけです。
しかしながら日本は2009衆院選・2010参院選、いずれのときも国民的な運動が起きて勢力図を塗り替えたのではなく、あくまで現政権への嫌悪感や拒否反応から消極的選択として対抗勢力を支持したに過ぎません。

これには大きな違いがあると考えるのですが、みなさんはいかがでしょうか。

とかく日本は、高校生くらいから厭世的になり、それが卒業できないまま社会人になっているような気がします。何か話題があってもダメ出しばかりで建設的な意見がなく、しかもその場限りだから次回につながらない。もちろん国政の場にまで声が届くこともありません。

一昔前は、それでも家庭内で活発な議論がありました。しかし全共闘のような極端な発露があったせいで、日本はそういった議論をすることに臆病になっているふしがあります。

国旗を掲げれば右翼と見なされ、思想が赤ければ左翼と見なされ、日本はそのレッテル貼りにより政治的な言論を封殺されてきました。ですが私たちは生活していると、どこかで政治という壁にぶち当たることは間違いありません。そのたびに方向転換して当たり障りなく暮らしていては、いつか八方ふさがりになってしまいます。

たまにはその壁を叩いてみたりして、またはみんなとよく観察してみたりして、それが本当に必要な壁なのか検証してみることが、今までそれを避けてきた日本には必要なことなのではないでしょうか。

その壁は、押してたおしてみたらどこかへつながる架け橋なのかも知れませんし。

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